中高年に多い五十肩について

のんた編集員が10年以上、頼りにしている
ホームドクターの桜井智康先生。
今回は五十肩について。


のんたのホームドクター 第六回
中高年に多い五十肩について

「五十肩」にかかりやすいのは40歳から60歳までが大半ですが、体のあちこちの筋肉が削げ落ちてくる高齢者も例外ではありません。昨年秋頃、70歳を過ぎて発症した私自身の体験から「五十肩」による痛みや腕の運動障害にどのように対応したら良いかご説明します。

肩関節は、腕を大きく動かすために肩甲骨窩(上腕骨骨頭がはまる所)が小さく、上腕骨骨頭のはまりが浅いという構造的に不安定な特徴があります。肩甲骨と腕(上腕骨)は数種類の筋肉の働きで動く仕組みになっており、「五十肩」は「肩関節窩」の周囲炎とも言われています。腕を上げたり、後ろに廻そうとすると痛みが走り、「ブラジャーを装着できない」、「電車のつり革をつかめない」などの運動機能障害が起こります。

治療は炎症期(初期の痛みの強い時)には肩を無理に動かすことを避けて風呂で温めたり、患部に湿布をする事も有効ですが、効果は一時的。肩甲骨と上腕骨を動かす筋肉を鍛える事が大切です。湿布で痛みが和らいでいる時に「ストレッチ体操」をして、関節の拘縮の改善を図りましょう。筋肉を伸ばし少し痛みが出る状態で、深呼吸をしながら20〜30秒間我慢してじっとします。「五十肩」は腕を動かさないで安静にするのではなく、腕の可動範囲を少しずつ大きくしていく事が肝心です。
どのようなストレッチが良いかは、市販の「ストレッチ体操」の本を参考にして下さい。200〜300グラムの重り(200〜300㏄の水を入れたペットボトルが便利)を使って、ゆっくり深呼吸をしながら体操すると効果的です。気長に毎日行いましょう。

桜井内科・胃腸内科 桜井 智康




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